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【社会保険】手取りを増やすって何?

更新日:9月5日

  給料から控除されているお金の正体

直近の選挙(25年7月参議院選挙)では手取りを増やすことを公約に掲げた政党が躍進しましたが、年収と手取りの違いについて「まだよくわからない!」と言う方もいらっしゃると思います。中には


  • 手取り=給料だと思っている

  • 控除(天引き)分を会社が横取りしている

  • そもそも給与明細を見たことがない


の様な意見も耳にします。

この記事では「給与明細なんて見たことありません」と言う方向けに、月々の給料から控除されているお金の内訳を解説します。


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  給与明細の項目

給与明細には


・勤怠

就業日数、労働時間、有給休暇日数など


・支給

基本給、残業手当、通勤手当など


・控除

税金、社会保険など

※控除とは一定額を差し引くこと


が記載されています。

主に会社員の方は月々の給料から主に【税金】【社会保険料】が差し引かれた金額が手取りとして振り込まれています。


一般的に年収とは税引き前の会社が支払った金額を指します



   税金の内訳

税金は「所得税」と「住民税」に分けられます。

所得税は国税、住民税は地方税となり、それぞれ計算方法が異なりますが今回は割愛しますが、前年の所得(1月1日から12月31日までの稼ぎ)によって課税額が異なります。


・所得税

累進課税と言って所得が増えるほど納税金が増えます。

5%~最大45%!(所得4000万以上)


冒頭の手取りを増やすことを公約に掲げている政党はこれを減税しようとしています。


・住民税

自治体によって若干前後しますが、基本的に都道府県税4%、市町村民税6%の合計10%とされています。



   社会保険の内訳

社会保険は「健康保険」・「厚生年金」・「介護保険(40歳以上65歳未満)」「雇用保険」があります。

これらの保険料は労使折半で、同じ金額を企業側も負担していますが給与明細には載りません。企業側は加えて労災保険料も負担しています。


社会保険の保険料は毎年4月から6月までの3ヶ月の給料の平均額から決定されます。



・健康保険

病院に行った時に提出する健康保険証はこの保障です。

今後はマイナンバーカードに紐づいていく予定です。


・厚生年金

老後や死亡に備える保障です。

退職等で一時的に厚生年金から抜け国民年金に移行した際、未納が発生すると将来的にもらえる金額が激減する可能性があります。

また、長期間未納が続くと最悪の場合財産を差し押さえられてしまいます


・介護保険

その名の通り介護に備える保障です。

要介護状態になってしまった際に訪問・通所介護や特別養護老人ホームなどのサービスを受けられます。


・雇用保険

雇用保険にはさまざまな種類があり、失業時の「基本手当」、再就職促進のための「技能習得手当」、キャリアアップの「教育訓練給付金」、その他「就業促進手当」「育児休業給付金」「介護休業給付金」などがあります。



   会社員が手取りを増やすには

このように給与所得の場合、自動的に控除されてしまうため節税対策が非常に限定されます。

その中でも比較的取り組みやすい方法を紹介します。


・ふるさと納税

王道ですが一番効果的です。さとふるふるなびから簡単に申し込めます。

ただし、ふるさと納税は本来納めるべき税金を前倒しで支払っているだけなので節税対策はほとんどありません。

「せっかく納税するなら返礼品をもらえてラッキー」的な感覚でおすすめです。


・iDeCo

確定拠出型年金と呼ばれる個人年金です。


  • 掛け金が全額所得控除

  • 運用利益が全額非課税


と言った優遇っぷりです。

しかし、原則60歳まで引き出せないことと、運用によっては元金を割る恐れがあります。


・NISA

NISA口座を通じて投資を行うことで、一定額まで非課税になる仕組みです。

2024年1月から新NISAが始まり非課税期間と限度額が引き上がりました。

給与から手取りを増やす制度ではありますが、非常に優れた税制措置です。


・住宅ローン控除

新築や増改築を行うために住宅ローンを組んでいて、一定の条件を満たすことで最大13年間住宅ローン控除が受けられます。

年末借入残高の0.7%が所得税から控除されます。さらに所得控除から余った分は住民税からも控除されるため非常に節税効果が高いと言えます。



・生命保険控除、地震保険控除

生命保険料控除は「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3つ控除枠があります。

自宅の火災保険に地震保険をセットしてうる場合「地震保険料控除」を受けられます。




減税は法改正を待たないとできません。自分でできることからコツコツ始めましょう!

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