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【火災保険】柱一本残ってると保険金もらえない?【地震保険】

更新日:4月30日

何回聞いてもわからない、地震保険と比例払

火災保険の質問でダントツに多い質問


「火事の時、柱が一本残っていたら保険金全額出ない」と言う都市伝説がまことしやかに囁かれています。


←このような火事が発生しても


「消防士さん!保険金もらえないから消さないで!」


とはなりません。



本当にもらえないのか?何故こんなウワサが出回ったのか?を解説します。



安心してください。出ますよ。


結論から申し上げると、ちゃんと出ます。一般的に建物の80%以上の損害で「全焼・全壊」と認定され、契約された保険金額の全額がお支払いされます。


契約内容にもよりますが、一部分だけの焼失の場合はその損害金額は支払われます。


では何故、このようなウワサが広がったのか?

出所を調べてみましたが明確なソースがなかった為、筆者の独断と偏見で考察します。




地震保険と混同している?


原因一つ目としては地震保険と混同しているケースです。

大前提として、地震保険は国と民間の保険会社が共同で運営している保険の為、補償内容・保険料は共通となっております。(世界的にも珍しい保険です)


地震保険単体で加入する事は出来ず、火災保険にセットします。

地震保険の保険金額は「火災保険の契約金額に対して30~50%まで」となっており、


火災保険の保険金額 2000万円 ならば 地震保険は最大 1000万円


までしか加入できません。※一部特約で補償を広げられます


地震が原因の火災(延焼・拡大した火災含む)は地震保険で補償します。


 出典:財務省 地震保険制度の概要
 出典:財務省 地震保険制度の概要

                                

さらに実際の修理金額が支払われる民間火災保険と異なり、地震保険は損害の程度によって受け取れる保険金が変わります。


今は損害認定が細分化されましたが以前は全損認定されないと50%しか受け取れなかったため、曲解された可能性が考えられます。


上の例で言えば地震のよる火災で半損認定の損害の場合「火災だし満額の2000万円貰えるでしょ」と認識していても、支払われる保険金は500万円です。




何でこんなにややこしいのか

1996年に保険業法が改正によって自由化され、それまで同じ商品を同じ金額で売っていた民間保険会社は競争が進み、商品開発されていきました。


しかし地震保険は「地震保険に関する法律」でルールが定められており、改定=法改定する必要があります。


国会の承認を得なければならない為、大幅な改定やスピーディな変更が難しいと考えられます。




※地震保険 豆知識※

地震保険は1964年(昭和39年)新潟地震がきっかで当時の大蔵大臣・田中角栄が働きかけ創設。1995年の阪神淡路大震災までは加入率が低かったが、2011年東日本大震災をきっかけに加入が急増。2023年の統計で47都道府県の平均付帯率は「69.7%」(損害保険料算出機構より)。

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